ミニレポート!「朱の起源」
〜なぜ、朱色が効くのか? あなたの運を開くヒントがここに!〜
今回、筆彦のスタンプをリリースするにあたり、なぜ朱色が、われわれ日本人のココロに強烈に働きかけるのかを、調べてみました。その結果、本来人間が持っている心理的、医学的な要因に加えて、東洋人ならではのDNAが、深く影響していることがわかってきました。
(そんな大袈裟なことでもないのかも知れませんが。)
ということで、よろしければ、しばらくの間、お付き合いくださいね。
■まずは、心理学的、医学的な視点から。
どうのこうのと理論を書くよりも、直感的にいろいろな事例を見てみましょう。朱〜赤色は、どんな色なのか?
○ゲーテの色彩心理分析・・・・・赤色は、高い品位、鎮静、厳粛、愛らしさ、優美、華麗さを表わす。
○アメフトのロッカールームは赤色・・・・・色彩心理学では、赤色は闘争心を旺盛にする効果がある。
○結婚式場の赤じゅうたん・・・・・神式、キリスト教式ともに赤い。緊張させ、時間を長く感じさせる色。
○飲食店のメインカラー・・・・・赤系統は、内臓を制御している副交感神経を刺激して活発にする。
その結果、胃腸の働きを増進させて、消化吸収をよくする。吉野家、マクドナルドなど。
○アメリカ精神医学会の報告・・・・・年配者が、赤色を見ることで、細胞が活発化し、若返る。
○傷の治癒・・・・・赤色は、血圧・体温の上昇に効果がある。筋肉が緊張し、脈が速くなる。血液の循環が
よくなるので、手足の傷の治癒を促進する。
○アドレナリン分泌促進・・・・・ポジティブ・ネガティブを問わず、感情の激しさを助長する色。
交感神経刺激により、心と体を興奮状態に導く。おとなしい子には、赤い色の服を着せると元気に!
○便秘にも効く・・・・・トイレの色をオレンジ〜朱色〜赤色系統にすると、便通が良くなる。
○殺菌効果・・・・・数ある色の中で、ばい菌は、赤色を嫌うことが証明されている。
○精神状態を極限にする、狂気の色・・・・・赤は血の色。本能的、野性的な生命そのもののイメージ。
○視認性が良い・・・・・そのため、危険を知らせたり、注意を促す効果が大きい。
救命浮き輪の色は、オレンジ色である。
○思考が活性化する・・・・・赤い色は、脳の働きを活発にし、やる気を高めます。ドクター中松の仕事部屋の
壁の色は、一面真っ赤です。
いかがですか?そうそう!って、思い当たることも、多いのではないでしょうか。
内容的には、いずれも非常に強い効果をもたらすものばかりですね。
心理学的・医学的には、赤は良くも悪くも、「刺激の強い色」と言うことができるでしょう。
■では、日本を含めた東洋の歴史的には、どうでしょう。
これも箇条書きにしてみましょう。
○古代から幸福を招くめでたい色、高貴な色・・・・・赤は信仰的な意味合いの深い、縁起のいい色。
○神社の鳥居はなぜ赤い?・・・・・赤には魔除けの力があると信じられてきた。転じて招福の色。
○赤飯の色・・・・・縁起ものの赤飯。元はといえば、小豆の赤色に厄除けの力があると信じられたから。
○仕事運・勝負運を高める・・・・・風水的には、赤は決断の色。ここぞという時の、エネルギー源となる。
また、健康運も上昇させる。(医学的な理由からしても、それは説明がつきますね。)
○火の色・・・・・風水では、五行(火・土・金・水・木)のうち、赤は火の色。同時に、夏・南・9・焦げ臭い・苦い・
心臓という性質を表している。 火は、上を向いたエネルギー(気)を示す要素。
驚いたことに、西洋の学問とは無縁なはずの東洋でも、大まかな所ではその位置づけは同じです。
特に、環境整備学・環境医学の集大成と言える風水は、そのかなりの部分が、西洋の学問でも理由付け出来る
ことが証明されています。
■そこで、さらにその中で印鑑と朱色について、その歴史を調べてみましょう。(無駄な知識もありますが)
○印鑑の起源は中国?・・・・・高級執政官が礼服着用時に腰に巻いた「綬」と呼ばれる組みひもに印をつけた、
「印綬」が印鑑の始まりとされます。これがその後、金属や玉材に文字を彫るようになります。
○「璽」?・・・・・秦の始皇帝は、四寸角の印に「受命于天既寿永昌」の八文字を彫り、「璽」と名付け、主権継承
の しるしとしました。このころから、印はその実用性以上の、特別な意味合いを持つようになります。
○「章」・・・・・一方、皇帝以外の身分の高い層も、自分の印のことを「章」と呼び、以後印鑑の総称を、 「印章」と
言うようになったのです。
○日本では「大宝令」で印制が成文化・・・・・内印(天皇御璽)・外印(太政官印)などが規定され、その後中国へ
留学をした禅僧らにより私印が伝えられ、徐々に広まっていきます。
これは教科書で習った金印(漢委奴國王)
それでは、印鑑の朱肉はどうでしょうか。
○印色・印泥・・・・・古代中国ではそう呼ばれ、黄金とともに不老不死の霊物として尊重されました。
日本でも推古天皇の頃から用いられ、同じく重宝されるようになりました。
○朱肉・・・・・朱「肉」は、原料である朱色の顔料と、ひまし油、松脂、木蝋を混ぜあわせたものに、さらに紙など
の繊維質を練りこんで作りますが、そのもりもりとした様子が「肉」に例えられたのでしょう。
現在の朱肉は、繊維を練りこんでいない液体をスポンジに含ませたものですから、イメージしにくいですね。
○庶民は黒色・・・・・江戸時代頃から、やっと庶民にも印判が普及したが、その色は黒でした。
朱色が主流となったのは、やっと明治になってからなのです。
以上、日本人が「印鑑」・「朱色」に特別な感情、思い入れを持っている訳が、何となくわかっていただけたと
思います。
そうです、冒頭でも申しましたが、われわれ東洋人は、そのDNAレベルで朱に反応してしまう種族なのです。
この習性?を、利用しない手はないと思いませんか。きっと面白い結果が得られると思いますよ。
みなさんの、成功をお祈りしております。
「朱の起源」 株式会社つばめや編 おわり
ちなみに、、、役所をはじめ、銀行、会社などで捺す印鑑、すべて朱色ですが、法律上、その色に決まりはない
そうです。あくまで習慣上、そうする人が多いというだけで、一般的になっているのですが、明治時代に、どれ
ほどの熱狂をもって朱肉が迎えられたか、わかるような気がしますね。
というわけで、逆に本当に目立ちたい方は、明日から黒のインクで押印をしてみては?
ギョッとして驚かれるのは、間違いないですよ!